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活動報告2025.05.03
アンワル首相との会談がありました。水素・アンモニア、CCUS、送電網整備など個別の二国間案件のみならず、現在マレーシアがASEANの議長国であることから、アンワル首相から、エネルギー・トランジションはASEANの一丁目一番地であるので、日本と緊密に連携して進めていきたいとおっしゃっていました。最後には、岸田前総理へのお土産の1つとして、「ドリアン」が出てきて、大盛り上がりでした。アンワル首相は「ドリアン外交」とも(笑)。
この場には、米国との関税措置の対応のキーパーソンであるラフィジ経済大臣も同席いただきました。議連の斎藤健会長(前・経済産業大臣)とも旧交を温めておられました。
首相との会談の前には、ファディラ副首相兼エネルギー移行大臣と面談。送電網整備を行う「ASEANパワーグリッド構想」の推進やLNGの安定供給などについて意見交換をするとともに、副首相側から、エネルギーミックスの観点から、原子力発電に関する日本との協力にも関心を示されていました。また、米国の関税措置に関連して、マレーシアは貿易立国なので、日本と緊密に連携して、自由で相互尊重された貿易体制を確立していきたいと述べられました。
続いて会談したニック・ナズミ天然資源・環境持続可能性大臣は、43歳でエネルギッシュかつ具体的な議論をなされる方でした。二国間クレジット制度、レアアース開発などについて意見交換しました。
現地の方からいただいた現地新聞の写真も。
最後にインドネシアも含めて少し総括。米国関税措置があり、各国が米国との交渉をはじめたタイミングで、今回の出張がありましたので、改めて、本議連の目的であるAZEC構想推進のみならず、 ASEAN諸国が中国偏重にならないように、また、中国が自由貿易の旗手であるかのような誤ったナラティブを展開していることへの警戒など、日本がASEAN諸国と今まさに、今以上に、連携していく重要性を改めて感じ、個別交渉だけではなく、「団体交渉」のような手法を含めて、日本として、枠組みを主導していくことが重要であると改めて強く感じた訪問でした。