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活動報告

5月1日、フィリピン訪問2日目|すずき英敬

2026.05.01

フィリピン訪問2日目。イラン情勢を踏まえ、エネルギーや石油関連製品の確保や各種マーケットの対応に関する緊張感を強く感じましたし、日本が貢献できることがまだまだあるとも強く感じました。また、約50.年前のオイルショック当時と大きく違うひとつは、世界中に様々な分野の複数のサプライチェーンが絡みあっていること。だからこそ、この危機を我が国単独で乗り越えようとするのではなく、地域全体で複数国と連携して、官民で乗り越えていくという枠組みや手法が必要で、その意味で、今回の出張は時宜を得た有意義なものでした。

午前中の視察は、東京ガスがフィリピン企業に出資して進めているフィリピン初のLNG基地。しかも浮体式。天然ガスを隣接する火力発電所に供給しています。フィリピンにおける電力需要増、国産ガス田枯渇が進行する中、日本政府も支援して、家庭用約680万軒の都市ガス使用量に相当するLNGを受入れ。まだまだ石炭火力が多く、LNGの需要量が読みにくい中、いきなり陸上にLNGタンクをつくるには初期投資が高くつくことから、供給を柔軟にコントロールできる浮体式にして挑戦しています。エネルギーの安定供給のための新たな手段として期待されます。

昼は、在フィリピン日本商工会議所の皆様との意見交換会。直近のイラン情勢による関連部品や原料の調達の不透明性や確保困難などの影響もお聞きするとともに、大統領任期が6年で再選不可なので、6年に一度政権が変わることによる制度的不安定さがある一方、財閥の果たす役割も含めて、エネルギー等への投資をどう進めていくかなど貴重なご意見を伺いました。

また、3月にマルコス大統領がエネルギー非常事態宣言を出したことから、4月には一気に電気自動車やPHEVが売れ始める中での中国メーカーの激しい攻勢などについても現状をお伺いしました。安易に電気自動車に流れるのではなく、内燃機関を守っていくための新たなバイオ燃料の調達に向けた必要性や可能性についても意見交換できました。

今年1月に小林政調会長と訪問した際は、フィリピンとの安全保障や経済安全保障、海上安全・沿岸警備などに関する連携強化について意見交換しましたが、今回は、まさにイラン情勢がある中でエネルギーについて様々な現状把握や制度的ヒントもありました。

これまでも様々な分野で日本が果たす役割は大きかったですが、更に、今回のイラン情勢を踏まえ、エネルギーの安定的確保やサプライチェーンの強靭性という観点から、ASEANと連携して、共同備蓄やエネルギー源の多様化はじめ様々な貢献ができることも確認できました。今回の訪問を活かして、今後具体的な取組を進めていきたいと思います。

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