Activity
活動報告2025.11.07



7日、高市総理就任後初となる衆議院予算委員会。一問一答方式で緊張感ある議論が行われる場。私も午後のパートに出席。報道で高市総理が答弁準備を午前3時から行っていたことが話題に。様々なご意見があると思います。高市総理ご自身のお身体も大変心配です。高市総理は秘書官やSPの方に「迷惑をかけた」とおっしゃっています。他方、そもそもこのような対応にならざるを得なかった要因について、今後の不断の国会改革に向けて考えておく必要があるのではないか、と思います。
国会質問は、円滑かつ充実した質疑とするため、質問者が答弁を作成する省庁に対して、質問内容を事前通告することになっています。これは国会に限らず、多くの地方議会において同じです。その通告が出てから、省庁の担当課が答弁を作成し、省庁内で意思決定し、首相官邸事務方と調整してセットします。
①通告到達時間が遅かったのではないか
通告は、通常2日前までにと与野党で申し合わせしていますが、この日の衆議院予算委員会において、一部質疑者からの通告到達時間が遅かった可能性があるのではないか。そうすると答弁完成時間が自ずと遅くなり、予算委員会開会に近づいていき、総理が答弁の準備をする時間が少なくなるだけでなく、総理もその他公務がある中、準備のための時間をとれるスケジュールの枠も限られてきます。
②通告内容が抽象的だったのではないか
通告内容自体も、これまでも野党の質疑者の場合は、抽象的な内容にとどまる場合があり、事前に質問趣旨を把握することが難しい場合があります。そのため、省庁側はいくつかのパターンの質問を想定して答弁を作成しておかねばならず、結果として答弁作成事務が膨大になる可能性があります。
③通告で求める答弁者が総理に偏っていたのではないか
更に、全大臣が予算委員会に出席しているのですから、なんでも総理に答弁を求めず、事柄に合せて関係大臣に答弁を求めてもよいにもかかわらす、この日の委員会に出席していた立場からしても、総理に答弁を求めるものが多かったという印象は強く、総理周辺の準備作業を増加させることに繋がったのではないかと考えます。なお、総理に答弁が偏ることは、関係大臣も答弁する機会がないのに7時間にわたり座っていなくてはならず、我が国として、大臣の時間も有効に使われているとは言えません。
以上のような事象があいまって、結果として答弁ができあがるのが委員会開会に近づいてしまい、総理が答弁を勉強していただく時間を計画的に確保することができず、他の公務の合間をぬった形での午前3時からの答弁準備とせざるを得なかったのではないかと思います。
いずれにしても、我々議会人として、まずは、議員1人1人が申し合わせたルールを遵守すること、与野党超えてルール自体を時代にあった形で不断に改革していくことが大事だと思います。
なお、通告なしで丁々発止やればよいではないか、という方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、私も10年半知事として、議会における答弁をしてきた経験からすると、通告なしでのやりとりは、質疑の充実とは逆行すると考えています。
その場で初めて聞いた内容について、最終責任者として、多角的な検討材料や根拠やデータがありませんから、思いつきで決断するわけにはいかず、従来の立場から踏み出すことは逆になかなかなく、そうすると質疑を通した成果というものは結局少なくなります。その意味でも、通告をきっちりして、答弁側に短くても一定きちんと考えさせる時間を与える方が、与野党や会派を問わず、成果を得る質疑となり、充実したものとなると考えます。
この日は、総務部会長として初の部会。経済対策について参加された議員から貴重な意見をたくさんいただきました。担当の政調会長代理や副会長、部会長代理や副部会長のお力をお借りして、政策発信もしっかりしていくことで、総務部会はよい仕事をしているなと国民の皆様や党内外の方から思っていただけるような存在感を発揮していきたいと思います。
朝一は、事務局長代理をつとめる観光立国調査会において、国際観光旅客税や、現在の訪日外国人向けの消費税免税制度について議論。先日とりまとめた地方誘客・オーバーツーリズム対策PTの提言も報告させていただきました。

